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美男奴隷

美男奴隷

美男奴隷

梶山季之先生の「美男奴隷」!

私を怪しい女装の世界に導いた作品よ。
当時、早熟な小学生だった私は、この作品を読み、当時、父がゴルフの景品にもらってきた小さなパンティを履いてオナニーに耽ったわ…

今、読み返しても興奮させられる官能的な作品ね♪




千絵は含み笑った。
「あたしね・・・・・・」
「はい」
「ジャックを女にしてみたいわ」
千絵は言った。
長い翳りのある鹿毛。そして高い鼻。女のような整った可愛い唇。
ジャックは、その言葉をきくと、はにかんで、
「冗談いってる...」
と呟いた。

「冗談じゃないわ。学芸会のつもりで、お化粧してみない?」
千絵はジャックの手を取った。少年はぎくりと身を震わせている。
「ね、お願い。お化粧させて」
千絵は、瞳を猫のように光らせた。
捕えた鼠を、苛めるときの子猫の目の色に似ていた。
「いやだよ....」
ジャックは反射的に身を退こうとしている。千絵は、さりげなく少年の太腿を揺さぶった。

「ね、お願いよ。あなたは、目を閉じているだけでいいの」
「たって…」
「十五分で、すむわ。そのあいだ、あなたはブランデーを飲んでらっしゃいな」
千絵は、ひそかに用意しておいた、新しい化粧品や、婦人用下着を持って来た。
「さ、おとなしくしてるのよ....」

千絵は、少年の顔にまずコールド・クリームを塗った。
そして顔の汚れを取り去る。
ジャックは、観念したように、目を閉じていた。
男性にとっても、顔を撫でられるということは、やはり快感なのである。
その証拠に、近年、女性用の化粧品――とくに口紅とか香水の売れ行きはぴたりと止まってしまって、男性用の化粧品が売れはじめているではないか・・・・・・

十五分後――ジャックは、目の覚めるような美しい女性の顔に、一変していた。
千絵は、手鏡をもって来て、
「さあ、覗いてごらんなきいな...」
と言った。
少年は、手鏡をのぞいた。
目が、大きくみひらかれた。
――自分でも愕いたのである。
ジャックは信じられないような顔をしていた。
「これが....ぼくなの?」
少年は呟いた。
千絵は、英二のカツラを持って来て、頭にかぶせる。
少年は、手鏡の中の自分を、飽かず見入っていた。なんとなく、うっとりとした表情であった。
「き、そんな男っぽい服…ぬぐのよ。ジャクリーヌさん....」

千絵は少年の上着をとった。少年は、千絵にされるがままである。
ズボンをとるときは、少しばかり抵抗した。ブリーフの一部分が、怒張していたのである。
「さ、それもぬいで、こちらにきがえなさいな....」
と言った。彼女の手には、水泳のおりなどに使うサポーターと、桃色のナイロン・パンティが握られている。
少年は、向こう側に歩いて行き、ふるえる手でそれを身につけている。
「次は、これよ...」
千絵は、パッドを厚く入れた水色のブラジャーを、少年の胸にとめてやった。
そして肉色のパンティ・ストッキングを手渡す。

「この靴...はいるかしら?」
千絵は、白いハイヒールを持って来た。
それはまるで、あつらえたようにジャックの足に吸いついた。
「さ・・・・・・来てごらんなさいな・・・・・・」
彼女は、キッチンの黒田のロッカーの扉をあげた。
扉の真に、長い姿見が留められているのである。
「どう? どこからみても、女でしょ?」
少年は、長いこと、鏡の前で佇んでいた。女になり切った自分の姿に、呆然となって見惚れている。

「さ、ジャクリーヌや……」
千絵は言った。
「その姿のまま、しばらくお話ししましょ」
彼女は微笑していた。
・・美しかった。
<まるで、お伽話の中に出てくる、妖精だわ....>
千絵自身も、恍惚となっている。
なにか自分の手で、つくり上げた芸術品を、ほれぼれと眺めているような、そんな感じがあった。

「ジャクリーヌ....」
彼女は呼んだ。ジャックはふり返り、
「はい」
と肯く。
「あなたは、女なのよ。そして、この部屋では私の奴隷なのよ....」
千絵は、瞳をキラキラと輝かせる。
ジャックは、思わず、よろよろと千絵の前にひざまずいた。

「いいこと? ジャクリーヌ....」
「ぼくを女にして、それで奴隷なんて!」
「いやなの? 男に戻りたい?」
千絵は少年を見た。
ジャックは首をふった。
「女のままで、しばらくいたいでしょ?」
「は、はい」
「では、私の小間使いにならなくては、ならないわ」
千絵は、居間の皮ソファーに、ゆっくりと尻を埋めて、
「ジャクリーヌ。こちらへ、いらっしゃい」
と目を細めた。

女装した少年ジャックは、おそるおそる踵の高い靴で歩んで来た。
「そこに立って!」
千絵は、立ち上がると、
「さ、レスビアンごっこ、しましょう」
と、少年に接吻した。
少年は、膝頭をブルブルとふるわせはじめていた。興奮したのだ。
「あとで、もっと、もっと愉しいこと、してあげるわ。労働に対する報酬.....」

千絵は、すーっと腰を落としながらさりげなく、膨れ上がった、その部分を撫でた。実少女は
「ああっ!」
と悲鳴をあげた。
「なぜ、興奮してるの?」
彼女は言った。
ジャックは、かがみ込んだ。
「わからないよ.....」
少年は、声をふるわせて叫んだ。
「教えたげましょうか。それは、女になったからよ.....」
千絵は妖しく瞳を輝かせ、
「女になったから、ジャクリーヌ興奮してるのよ。あたしの小間使いとして、今夜から一時間ずつ、奉仕をなさい」
と、ゆっくり脚を組んだ。

「どうしたの、ジャクリーヌ。そんなところにしゃがみ込んだりして.....」
「た、たてないんだよ」
「なぜ?」
「だって....だって」
美少女は、口ごもり、そして顔をますます赤くしている。
「わかったわ....。突っぱって、痛いのね。そうでしょう?」
「う、うん」
「じやあ、その長イスに、横におなりなさいなiii」
「…………」
「早く! 命令ですよ、ジャクリーヌ!」

千絵は厳しい声音で、叱りつけた。美少女は、ある部分に手をあてがい、おそるおそる仰臥した。
彼女は、少年に背中を向けるような形で、長イスの中央に、そっと腰をおろすのだ。
「じっと、しているのよ。いいこと? ジャクリーヌ.....」
「は、はい」
千絵は、パンティ・ストッキングといっしょにパンティを下にずり落とした。サポーターが、はち切れそうになっている。

千絵は、軽く爪で、それを弾いた。
少年は、ハイヒールの爪先をふるわせて、その反応を表現している。
「かわいい坊や.....」
千絵は、サポーターの圧迫から、解放してやった少年の肉体に、素早くカラー・スキンを着せた。
こうすれば、不意の場合にも、失敗しないで、すみ、また相手の感覚も若干、鈍くなって、長時間愉しんでもらえるからだった。

――数分後。
美少女は、身悶えた。
「ハウ、ナイス! オウ、オウ、オウ!」
美少女は狂ったように、そう叫んで大きくのけぞったのである。
十六歳の少年ジャックは、かくて千絵から秘密の快楽を教えられ、その官能的な喜びの虜となった。
ジャックは、まだオナニーの経験すらなかったのである。